幻の砂漠都市ペトラ
2015/07/09
忘れ去られた巨大都市
ペトラは紀元前1世紀ごろに栄えた謎の巨大都市であり、ユネスコの世界文化遺産に登録されている考古学的にも重要な資料となる都市である。
ヨルダンにある死海とアカバ湾の間の渓谷に位置し、岩礁を削って作られた赤に染まった都市が特徴。
古代ナバテア人により築かれたペトラは当時貴重だった香辛料などのスパイス交易の中継地点として栄え、非常に反映した有力都市であった。
しかし、非常に繁栄したこの有力都市ペトラは14世紀以降突如としてその名を歴史上から消し、スイス人旅行者ヨハンルートヴィヒブルックハルトに再発見されるまでの間その名は完全に忘れ去られていたのだ。
その間およそ2000年。
これこそペトラが『忘れ去られた都市』、『失なわれた都市』とよばれるゆえんである。
そしてこの巨大都市と呼ばれるペトラは現在発掘されている部分は全体のおよそ1%に過ぎないとも言われており、その巨大さが分かる。(現在発掘されている部分だけでも観光として見て回るには4日前後を要する。)
この広大な都市を古代ナバテア人の人々は岩礁を削って見事な建造物に作り上げたのである。
106年にはローマ皇帝トラヤヌス帝により属州化されたとされるペトラには未だ解明されぬ謎多き建造物が多数あるのだ。
その中でもエルカズネとよばれる宝物殿は他とは比べ物にならない程に巨大であり、その壁面に施された彫刻も特に精密なものである。
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古代人の技術力の証明=宝物殿エルカズネ
高さ43メートルという、この目を見張るほどに大きく、精密な彫刻の施されたエルカズネであるが、現在この建造物が作られた理由に関しては分かっていないが、エルカズネは神聖な王を祀った王墓としての役割を果たしていると推測されている。
このエルカズネは切り立った岩の壁を削って作られたもので、自然の岩礁を人工的に削ることでここまで大きな建造物が作れるという古代人の建築、彫刻技術の高さをうかがい知ることが出来る。
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