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陰陽師・安倍清明の呪術や呪文伝説は実話なのか

      2016/09/24

陰陽師・安倍清明…

彼はその出生や死没などを始め両親や血筋に至るまで数多くの謎がある。

陰陽師としての腕は都随一とされ、呪文や呪術といった様々な不思議な力を使って都を疫病などから救ったともされるが信じられない様な伝説も数多く存在する。

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陰陽師と安倍清明にまつわる伝説

陰陽師は森羅万象を操り、天文学に精通し吉凶などを占ったとされる平安時代に実在した官職の一つである。

陰陽師の主な仕事は天体観測から導かれる暦の作成などで数学や天文学の知識をフルに活用したその暦は恐ろしいほど正確な物であった。

彼らは陰陽寮に属し、天体観測以外にも今で言うところの『占い』のようなものも重要な仕事の一つだった。

占いが仕事と聞くと『くだらない』と思うかもしれないが、当時の政治は陰陽師が吉凶などを占ったその結果によって方向性を決めていたほど陰陽師による吉凶占いは重要視されていた。

その例として、現在の科学では『日食』や『月食』と呼ばれている現象は当時、不吉な兆しとして忌み嫌われ陰陽師によるお祓いなどが頻繁に行われていたようだ。

このお祓いなど、現代ではオカルト的にとられることも当時では重要であり政治の方向性を左右する占いを行う陰陽師の位は高いものであった。

その陰陽師の中でもずば抜けた才能と天才的な呪文・呪術の力によって都随一の陰陽師として活躍した安倍清明という人物がいた。

921年2月21日に生れ、1005年10月31日に没したと一般的には伝えられているがその文献の少なさなどからその生没年にも諸説あり何歳まで生きたのかも正確には分かっていない。

伝説では『白狐の子』と言われるほどに文献にも人間的な要素があまり見られない。

また、安倍清明には数多くの伝説がありその中でも

おもむろに木の葉を一枚ちぎった清明がその葉に呪文を掛け、1匹のカエルの上に置き呪文を唱えた瞬間カエルが爆発した

という話は有名。

ちなみにこの逸話は映画陰陽師では蝶が真っ二つにされる演出に変わっている。

その他にも陰陽師が実際に使った『急急如律令』という呪文によって悪霊を退散させたり、泰山府君祭(たいざいふくんのまつり)という祭事を行った。

(泰山府君祭は映画や小説などでは『死んだものを生き返らせる呪文・祭事』として有名だが、実際は『疫病や病を体から取り除く祭事』であり死んだものを生き返らせるような術ではなかった)

結論、陰陽師・安倍清明伝説や呪文は本物なのか

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安倍清明伝説が本物だったのかどうかは結論『誰にも分らない』。

これだけの歴史研究家たちが清明に関する文献を漁って調べているにもかかわらず確かな情報というモノが全く得られないのだから仕方ないだろう。

しかし、安倍清明という人物自体が存在したことは確かであろう。

なぜなら土御門本庁という形で現在も安倍清明の血を受け継ぐ陰陽師が存在するし、陰陽寮を明治初期まで統括した土御門家の祖先が安倍家であることは確認されているからである。

安倍清明がその神憑り的な呪文を自由自在に操ったかは別として、陰陽師というものを長い間統括した土御門家の祖先といういみでは確実に存在した人物。

そして、陰陽師が使ったとされる呪文や呪術などの詳細は現在でも残っている。

急急如律令(キュウキュウジョリツリョウ)という一説は道家がルーツだとされ、陰陽師は厄除けやお祓いの際などに呪文に付加してこの一説を頻繁に用いたとされる。

また、陰陽道ならではの呪文として『臨(リン)兵(ビョウ)闘(トウ)者(シャ)皆(カイ)陣(ジン)裂(レツ)在(ザイ)前(ゼン)』

というものがある。

この呪文を唱え、九字を切ることで邪気を払い、自分の身を災いから守ってくれるのだそうだ。

いずれにしても、陰陽道の歴史は古く、古代日本の官職としてその地位があったことは確かだ。

この謎多き陰陽師、安倍清明の謎が解明される日はくるのだろうか・・・。

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