未確認飛行物体は実在する?マンテル大尉事件
2016/09/24
1948年1月8日。アメリカ空軍所属の戦闘機ノースアメリカンP-51が墜落するという事件が起こった。
世界中を驚かせたのは、なんでもこの戦闘機が墜落した原因はUFO(未確認飛行物体)を追いかけていたことによるものだということであった。
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マンテル大尉事件の詳細
1948年1月7日、アメリカ・ケンタッキー州では朝からUFOと思われる未確認飛行物体の目撃情報が連続して報告されていた。
市民からの目撃情報だけでなく、ケンタッキー州警察からも調査の依頼を受けたアメリカ空軍は目撃情報のあった現場付近上空を飛行していたトーマス・F・マンテル大尉率いる軍用機4機を調査に向かわせた。
未確認飛行物体の存在を目視し、追跡を開始した4機だったが、マンテル大尉が乗る機体以外の3機は燃料切れの可能性があったため途中で断念し帰還。
残されたマンテル大尉の乗る機体は引き続き未確認飛行物体の追跡を続行したが、『飛行物体の中に何人かの人影が見える』という管制塔との連絡を最後に通信が途絶えた。
マンテル大尉はこの最後の通信の前に『高度7000フィートまでで飛行物体に追いつくことが出来なければ追跡は断念する』との主旨の内容を管制塔とやり取りした記録が残っていることも明らかになっている。
通信が途絶え、消息不明になった機体の捜索がすぐに行われたが、マンテル大尉は無残にも粉々になった機体と共に遺体で発見されたのであった。
マンテル大尉が見たものはなんだったのか・・・墜落の真相は?
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後に地元当局とアメリカ空軍による墜落原因の調査が行われた結果、直接的な墜落原因はマンテル大尉が上空で酸欠状態となり、意識不明に陥ったことによるものだとされた。
このことは確かに取り調べを受けた当時の管制官も高度が上がっていくにつれて徐々に意識が朦朧となっていくマンテル大尉の様子を確認していた。
問題は肝心の未確認飛行物体の正体であるが、数年の調査の後にマンテル大尉が追跡して墜落に至った未確認飛行物体の正体は、当時アメリカ海軍が行っていた気象観測用の無人気球であるスカイフック気球であったこと正式に発表した。
このスカイフック気球の観測・実験は海軍の極秘プロジェクトとして当時行われていたもので、空軍がこの存在を知らなかったことは当然のことだった。
事件の真相は、気球を未確認飛行物体見間違え、高高度まで追跡してしまったがために墜落してしまったという何とも言い表しがたいものである。
しかし、ただ一つ興味深いのは1月、この事件直後に発足された『プロジェクト・サイン』という名のアメリカ空軍公式の未確認飛行物体専門の研究機関である。
この事件ではUFOの存在を否定したにもかかわらず、その後20年間に渡りプロジェクト名を変更しながら存続し続けた。
実際には秘密裏で行われた研究であったため、詳しい内容は明らかにされていないようだが、当時からアメリカ空軍はUFOといった未確認飛行物体にかんする何らかの核心的な情報を得ていたのではないか?とも言われている。
現在のアメリカ空軍にこのような未確認飛行物体専門の研究機関は存在していないが、これはあくまでも表向きであって水面下では未確認飛行物体の研究が着々とおこなわれているとも噂される。
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