縄文人は優れた航海技術を持った海洋民族だった?
2016/09/24
バヌアツ共和国で出土した縄文土器
縄文時代は今から約1万6000年前から約3000年前に日本で起こった縄文文化を指す時代の事だが、一般的に広く知られている縄文人たちの生活と言えば、食生活は狩猟をし、竪穴式住居などに住んでいたまだまだ原始的な文化というイメージである。
しかし、ある研究によると彼ら縄文人は優れた航海技術を持った海洋民族だったかもしれないというのである。
この仮説の発端は、フランスのある考古学研究チームがバヌアツ共和国の古代土器などの発掘調査を行っていた時のこと、既に出土していたマンガッシ式土器という独特な物とは形・模様の全く異なった見たことのない土器が発掘された。
この土器の鑑定の結果、日本の縄文式土器と非常に酷似していることが分かった。
バヌアツ共和国は南太平洋にある小さな国で日本からは約5000キロも離れている。
もしこの土器が日本の縄文土器であった場合、今から3000年以上も前の民族が南太平洋という広大な海を航海できた高度な航海技術を持っていたということになるのではないか。
説として日本の縄文土器のようなものが南米でも同様に偶然作られていたというものがあったが、バヌアツで出土した縄文土器のようなこの土器にはバヌアツには存在しないミクロパーライトという鉱物が含有されていた。
これは日本の縄文土器がバヌアツの地から発掘された動かぬ証拠である。
優れた海洋民族であった縄文人
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土器の年代測定や成分分析など科学的な調査から当時の縄文人がバヌアツに渡った可能性が高いことは分かった。
しかし、当時の原始的な生活を送っていた縄文人が約5000キロも離れたバヌアツまで海を渡れるような高い航海技術を本当に持っていたのだろうか。
実は、縄文人が狩猟や採集などの原始的な生活を送っていたという一般的な認識こそ間違っている可能性があると言われている。
縄文人は当時から優れた航海技術を持っていたという。
それを裏付ける物証は、かの有名な三内丸山遺跡からも出ている魚の骨だ。
三内丸山遺跡の当時の地層から見つかった魚の骨はマグロやタラなどの回遊魚であり、当時の縄文人が海外の海に渡り幅広い領域で魚を取っていた証拠である。
また、縄文人が一般的に刃物として使用していたと言われる石、黒曜石は韓国の遺跡からも発掘された。
つまり、今から3000年以上も前の我々の祖先は既に海外へと渡ることのできる優れた航海技術を持っていたのである。
なぜ縄文人たちは海外へと渡る必要があったのか
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ここで、縄文人たちは何故わざわざ大変な航海をしてまでも遠く離れた異国まで渡らなければならなかったのか、という疑問が湧き起る。
いくら優れた航海技術を持っていたと言っても手動であり、命がけであったことに変わりはない。
しかし、当時の歴史を見てみると九州地方では凄まじい規模の火山爆発が起こっている。
現在は竹島を残して海に沈んでいる鬼界カルデラと呼ばれる火山の爆発である。
この爆発は本州のほとんどの空を火山灰が覆うほどの巨大な爆発であったとされ、この時の九州地方は数百年間人が住めるような状況ではなかったと言われている。
また、この時期の地球は間氷期から氷期へと移行する最中であり、厳しい寒さが人々を襲っていた。
火山の噴火と氷期の到来という2点から縄文人たちは日本を離れ遠く離れた異国を目指して命がけの公開をしたのではないかと言われている。
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