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昭和を震撼させた一家殺害事件

      2016/09/24

1946年(昭和21年)3月、昭和を震撼させる一つの事件が起こった。

片岡仁左衛門一家殺害事件として知られるこの事件は、昭和史に残る事件になると共に芸能界に纏わる最悪な事件として語り継がれることになる。

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片岡仁左衛門とは

歌舞伎に詳しい方にとっては慣れ親しんだ名前かも知れないが、初めて聞く人の為に簡単に解説。

仁左衛門とは歌舞伎の名門である松嶋屋で代々受け継がれる名前である。

この事件の被害者である片岡仁左衛門は本名を片岡東吉といい、正確には十二代目片岡仁左衛門である。

事件の概要とその猟奇性

片岡仁左衛門とその妻であるとし子夫婦宅に暮らしていた一家5人は昭和21年の3月16日に斧で頭や身体を滅多刺しにされ血まみれの状態で自宅に横たわっているところを発見される。

特に妻の遺体の損傷は激しく、頭は斧でぱっくりと割れていた。

当時26歳であった仁左衛門の妻とし子は元日活女優として近隣でも有名な美人妻であった。

そのため彼女に付きまとう男が居たことなどから嫉妬や怨恨の線での犯行が疑われた。

その捜査の中で容疑者として浮かび上がって来たのは片岡仁左衛門の家で見習い作家として住み込んでいた当時22歳の飯田という男だった。

飯田はこの事件で殺害された女中の1人である当時12歳の少女の実の兄であることから、いったんは容疑者から外される方針であったが、この家に住んでいた人物で唯一生き残ったことや、事件発生直後から行方不明になっていることなどから容疑者として手配される。

警察の調べによれば、飯田は見習い作家として住み込みで働く中で仁左衛門から相当厳しく扱われ、恨んでいたことも十分考えられるという結論だった。

また、殺人現場となった片岡仁左衛門宅を調べていると箪笥の中から米の付いた茶碗と箸が見つかり、犯人は一家を惨殺した後で遺体の前で食事をしていたと考えられた。

不可思議な殺人の動機

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この事件最大のミステリーは間違いなく動機であった。

飯田は事件を認め、取り調べにも普通に応じていたのだが、殺人の動機を聞かれると『腹が減っていて』と話した。

5人を惨殺し、更には自分の実の妹までをも斧で殺害した動機としては考えられないくらい程度の低いもので、警察も困惑したが取り調べの中で徐々に仁左衛門宅で暮らす飯田の生活の厳しさが明らかになって来た。

戦後間も無いこの時代、米は配給制で貴重なものであった。

仁左衛門夫婦は米を不当に搾取し、飯田や女中たちには少ししか分け与えてもらえず、更に事件発生直前には夫人から米をメリケン粉に変えると告げられていたようだ。

このような生活から、警察は飢えによる極限状態の中での犯行と断定した。

しかし、いくら戦後の食糧難であっても実の妹を殺害する程までに精神錯乱に陥ることはあるのだろうか?

実際に行われた精神鑑定では責任能力はあると見なされ、裁判でもそのことが主張されたが判決は疑問の残る無期懲役という判決だった。

日本の法律であれば5人を殺害したことに加え、その残虐性などからも死刑判決が妥当であるが、最終的に下された判決が無期懲役であることから裁判所側は飯田の生活環境や食料事情などから情状酌量の余地があると判断したものと考えられる。

しかし、飯田の判決が下り、刑が確定すると彼に関する情報は一切遮断され、その後の行方や生死などは全くわかっていない。

現在も生きているとすれば出所して90歳を越える。

彼のその後と真の動機とは一体…。

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