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戦時中の食人事件『小笠原事件』

      2016/09/24

小笠原事件は1945年(昭和20年)2月末に小笠原諸島・父島で実際に起きた日本軍による食人事件。

第二次世界大戦末期の物不足の中、国防の要衝であった硫黄島と日本本土のおよそ中間に位置する父島は重要な軍需拠点として旅団など多くの日本兵が駐留していた。

当然食糧不足でもあり、酒のつまみが無いという理由からアメリカ軍兵士を解体し食したという。

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小笠原事件とはどのようなものだったのか

軍需拠点として重要視されていた当時の父島は完全に要塞化されており、当然アメリカ軍の攻撃の対象にもなっていた。

この重要な拠点である父島に大日本帝国陸軍は混成第一旅団、海軍通信隊など総勢約1500人を送り込んでいた。

日本は機関砲などで空襲に対し応戦するも、アメリカ軍空母から次々に迫りくるアベンジャー爆撃機の勢いは凄まじく配色は濃厚となっていた。

この凄まじい空襲の中、撃ち落とした爆撃機からパラシュートで逃れその後捕虜となっていたアメリカ軍兵士に対して第一旅団を指揮する立花中尉と的場少佐は『日本刀の凄みを披露する絶好の機会』として軍刀の試し切りを行った。

捕虜を木に縛り付け惨殺し、酒乱であった立花中尉は部下にも惨殺を命令した。

立花中尉は惨殺された遺体を軍医に解体させ手足や内臓を戦意高揚のため焼いて食し、『これは美味い。おかわりだ』といったという。

立花中尉は武術にもかなり精通していてその体格、気性の荒さからこの普通では考えられない狂気を拒否するものはいなかった。

小笠原事件と戦後

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この戦時中に起きた食人に関する一連の事件は小笠原事件と言われ、戦後グアム軍事法廷で共謀したとされる日本兵27名がBC級戦犯として裁かれることになる。

このうち5名が死刑判決を言い渡され、グアム島で絞首刑に処された。

また立花と的場は処刑のその日までアメリカ軍からの激しい虐待と憎悪を強いられたとされる。

ちなみに、この一連の小笠原事件に対してグアム軍事法廷は戦時中に飢餓状態の中で起きた他のカニバリズム、いわゆる人肉嗜食とは性質の異なるものだと判断し、食人という猟奇性に対して審判を行うのではなくあくまで殺害と死体損壊についての審判を行った。

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