敬虔なキリスト教徒に現れる謎の傷 聖痕現象
2015/07/09
聖痕現象とは何らかの理由で人体に突然現れる傷の事で、一般的にキリストが十字架に磔にされた際に打たれたとされる釘による手のひらの傷と聖槍(ロンギヌスの槍)で刺された脇腹の傷を言う。
この聖痕は敬虔なキリスト教徒に現れるとされ、そのためカトリック教会では聖痕は奇跡として崇高に扱われているようだ。
実際に過去にも数多くの聖痕現象の報告があり、そのどれもが敬虔なキリスト教信者であった。
この聖痕現象は神の仕業なのか。
スポンサーリンク
医学的に解明されないこの不思議な現象は現在では人の心、心理状態が生み出す自己暗示によるものなのではないか。というのが一般的な考え方である。
初めて聞くといくら強くキリストを信じていたとしても自己暗示によって体の表面に自然と外傷が現れると言うのは信じられないであろう。
しかし、プラシーボ効果、ホメオパシー効果などと言ったように人の脳には医学的には勿論、常識では考えられないような力が秘められている事が証明されている。
聖痕現象はこのプラシーボ効果のような強い自己暗示によって引き起こされるという結論が導かれた理由の一つにこの聖痕と呼ばれる傷が現れる位置が挙げられる。
絵画や彫刻などでもよく知られるキリストが十字架に磔にされている姿であるが、一般的によく知られたこの姿のキリストは手のひらに杭を打たれていると認識されているし、絵画などでもそう描かれている。
しかし、解剖学的見地から見ると両手に打たれた杭だけでは人間の体重を支えきる事は不可能であろうと言うのが一般的なのだ。
このことから、キリストが杭を打たれたのは手のひらではなく手首だとされている。
この傷が神の仕業だとするならばキリストが実際に打たれたであろう手首ではなく手のひらに聖痕が現われるのはおかしいであろう。
つまり、聖痕は信者が強い信仰心を持つことで自己暗示にかかり、それが実際に体にあらわれてきたものだと考えられるのだ。
とは言え、その自己暗示による人体への働きかけるメカニズムはいまだ解明されていない。
この人体の神秘的な臓器ともいえる脳がすべてのカギを握っているのかもしれない。
あなたにオススメの記事
スポンサーリンク
関連記事
-
-
戦時中の食人事件『小笠原事件』
小笠原事件は1945年(昭和20年)2月末に小笠原諸島・父島で実際に起きた日本軍 …
-
-
風船で旅に出た日本人
人間は古来から鳥のように飛べることを願っていたとされるが、その夢をかなえるべく風 …
-
-
上杉謙信女性説
かねてから噂のある上杉謙信女性説というのはご存じだろうか。 上杉謙信と言えば戦国 …
-
-
自然治癒力?プラシーボ効果とは
日本語で偽薬効果と訳されるプラシーボ効果。 本来効き目のないはずの薬を体に投与し …
-
-
天狗が書いた?謎の巻物
「天狗の詫び状」と言われる判読不能の巻物がある。 万治元年(1658年)の頃、天 …
-
-
魔の三角地帯『バミューダトライアングルの謎』
『魔の三角地帯』通称バミューダトライアングルを聞いたことはあるだろうか? これは …
-
-
平成の神隠し
今回は未解決事件を紹介したい。 1989年、春の兆しが見え始めた3月7日、 松岡 …
-
-
世界中で起きるポルターガイスト現象の謎
ポルターガイスト現象といえば、手も触れていないのにもかかわらず、身の回りのものが …
-
-
今なお謎の多きブラックホール
ブラックホール 謎の多い宇宙の中でもブラックホールは特に謎が多く、また通常では理 …
-
-
ボーイ・イン・ザ・ボックス
1957年、アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィアの大手デパートチェーン店で …
- PREV
- パラレルワールド
- NEXT
- 今なお謎の多きブラックホール