心霊手術
2015/05/03
インドやフィリピンなど一部の地域で古来から行われてきたとする心霊手術というものがある。
術者は手術器具(メスなど)を一切使うことなく手を局部に押し当てるだけで次第に血液が溢れだしてきて、最終的に患部と言われている肉片のようなものが手の中にあらわれる。
術者が患者の身体についた血液をふき取ると切開創など傷跡は全くのこらず患者は手術直後でも歩くことが出来、また痛みもないというものである。
心霊手術の特徴のひとつとして、どんな疑いの目を持つ医師や化学者、物理学者であっても実際にみたり動画の撮影がほとんどの場合許可されているということである。
また、治療不可能と言われる不治の病をも治療することが出来るとされている。
スポンサーリンク
これだけ聞くといかにもオカルト的なのだが、この心霊手術が話題になり始めたのは今よりも相当昔で多くの科学者が調査の目を向けてきた。
しかし、『手品の一種』だと考える科学者が実際に動物の臓器を使い同じような条件で実験を試みた結果、たしかに似たようなことはできるのだが回数を重ねるごとに血液の色が異なってしまったり100%の確率で成功するものではなかったという。
また術後の医学的な検査ですっかりと腫瘍が消えていたり不治と言われていた病が治っていることが実際にわかったらしい。
懐疑的な目を向ける科学者は依然として大多数を占めるが、治療困難な病状に悩む者にとってこの手術は最後の術とも言えるわけで今なお治療を希望する患者が後を絶たないのもまた事実なのである。
実際に手品でうまく再現できたとして、本当に治ってしまうその治療効果はどのように説明できるであろうか。
科学的に考えた場合、精神的な物、つまりプラシーボ効果というのが関連していると考えられる。
プラシーボ効果とは全くその症状に効果を示さない、いわゆる偽薬であっても、本人がその薬に本当の効果があると思い込むことでその効果が現実化してしまうというものである。
これは現在でも謎が多く研究対象とされている分野なのだが、人間の体にこのような現象が起こることは科学的な実験からしっかりと実証されている。
『被験者は目隠しをし、その状態で氷や水やフォークなどを腕にあて冷たいとか痛いというある一定の感覚を体験させる。その後、アイロンの水蒸気音を聞かせ氷を腕に当てるとやけどするはずのない氷で実際にやけどしてしまう。』
というような実験は有名である。
人間の体には思い込みや暗示などによって未だ解明できないような不思議な力がある。
プラシーボ効果が影響しているのは脳だと考えられているように、未だ確認すらされていない神秘的な力が眠っているのかもしれない。
科学は確かに進歩したし、現在もものすごいスピードで進化し続けている。
しかしそれは『過去と比較して』ということであり、未来から見れば同様に現在の科学は紛れもなく遅れているだろう。
現在の科学でなんでも解明できるということ自体が間違いであり、解明できない事の方が実は多いと考えることもできるのではないだろうか。
あなたにオススメの記事
スポンサーリンク
関連記事
-
-
孤島にある灯台の謎
バハマ諸島の近くにあるグレート・イサク・キーという島をご存じだろうか。 この島に …
-
-
オーランメダン号の怪異
1948年、航行中のシルバースター号はインドネシア・マラッカ海峡で一つの無線信号 …
-
-
死ぬまで仮面をつけ続けた囚人の謎
その男は1669年から1703年、実に34年間、牢獄の中で捕われて死亡した。 不 …
-
-
輪廻は実在するのか。生まれ変わった双子。
双子が遭遇した不慮の事故 1957年某日、イギリス在住の11際になる双子ジョアン …
-
-
ノアの方舟
ノアの方舟は多くの方が聞いたことがあるだろう。 ノアの方舟の伝説はユダヤ教、キリ …
-
-
狭山事件とトトロの関連性とは
トトロと言えばジブリ映画の代表的作品。 そんなトトロには昔から都市伝説的な話が後 …
-
-
実在した?浦島太郎と竜宮城伝説
浦島太郎を知らない人はいないだろう。 子供のころ、お伽噺としてよく語られるこの浦 …
-
-
ジョージア・ガイドストーンの謎 現代の十戒
現代の十戒とも呼ばれる巨石がアメリカのジョージア州にある。 (十戒とは予言者モー …
-
-
異世界への扉 100年以上解読されないヴォイニッチ手稿の謎
1912年、ポーランド系アメリカン人で革命家のウィルフリッド・ヴォイニッチはイタ …
-
-
頭部を失ってもなお生きたニワトリ
アメリカコロラド州で農家を営むロイド・オルセン家での話である。 1945年9月1 …
- PREV
- ボーイ・イン・ザ・ボックス
- NEXT
- ティワナク遺跡・プマ=プンク