レインメーカー
2015/05/03
今から100年以上も前に人工的に雨を降らせる技術を持つ男が存在した。
名をチャールズハットフィールド(1876年ー1958年)、アメリカの気象学者である。
彼の実家は元々ミシンの販売業を営んでいたが、のちに農業に転身することになる。
しかし天候にされやすい農業は数年のうちに廃業してしまう。
数年後、彼は父と同じように天候に悩まされる農家の人々と関わり、これを機に天候を思い通りに左右させることはできないかと考えるようになる。
チャールズは天候を人工的に変化させる方法を模索し始めたとき、『大砲を打った後は雨が降る』という経験則に着目する。
スポンサーリンク
この経験則は理論的に実証されていたわけではないが、土ぼこりが天候に何らかの影響を及ぼしている物だと思われていた。
彼は4年もの歳月をかけて人工降雨機を作り出し、この機械を用いて『雨を降らせて欲しいと願うものから依頼を受け、雨を実際に降らせることができたら報酬を貰い、降らせることが出来なければ報酬を受け取らない』いわゆるレインメーカーと呼ばれる商売を始めることになる。
彼の人工降雨機の降雨率は実に高く、その噂はたちまち全米に広まった。
順調かと思われたこのレインメーカーという商売であったが、1916年に彼の運命を変える出来事が起きる。
この年のアメリカ、サンディエゴはダムの水が空になってしまうほどの大干ばつに見舞われた。
当然農業にも大きな影響がおよび、彼のもとへ人工降雨の依頼が舞い込んだ。
彼はいつも通り人工降雨の作業に取り掛かり、いつも通り雨を降らせることに成功したが、この雨は1か月以上もやむことがなかった。
当然この降雨によってサンディエゴは大災害を被り、ダム決壊、大洪水などの災害を引き起こした。
この件でチャールズは災害を引き起こした張本人として裁判にかけられてしまう。
しかし裁判結果は『科学的な降雨ではなく、偶発的に起きたものである』として無罪となる。
この裁判結果は言わばチャールズの人工降雨技術は科学的に認められないと言われているのと同じであり、彼はこの結果に落胆し以降人工降雨の技術を封印してしまう。
彼は死ぬまでこの技術を公に公表することはなかったため、現在ではこの降雨技術が科学的に重要な意味を持つものであるかどうかの判断は不可能である。
しかし、記録に残る26年にも渡る彼の人工降雨の中で失敗したのはわずかに2回だけであり、その技術の高さがうかがえるであろう。
あなたにオススメの記事
スポンサーリンク
関連記事
-
-
歴史に残る凶悪事件マンソンファミリー
1960年代末から70年代のはじめにかけてアメリカ・カルフォルニアで凄惨な事件が …
-
-
言葉を知らない少年
1828年5月26日、ドイツのニュルンベルクで一人の16歳ほどと思われる少年が発 …
-
-
陰陽師・安倍清明の呪術や呪文伝説は実話なのか
陰陽師・安倍清明… 彼はその出生や死没などを始め両親や血筋に至るまで数多くの謎が …
-
-
サンジェルマン伯爵
18世紀のヨーロッパに不老不死など数多くの伝説を持ったサンジェルマン伯爵という1 …
-
-
縄文人は優れた航海技術を持った海洋民族だった?
バヌアツ共和国で出土した縄文土器 縄文時代は今から約1万6000年前から約300 …
-
-
かの有名なファラオ=ツタンカーメン王の遺体から見る様々な謎と歴史的背景
黄金のマスクとしてもかの有名なツタンカーメン王であるが、彼には多くの謎が今なお語 …
-
-
狭山事件とトトロの関連性とは
トトロと言えばジブリ映画の代表的作品。 そんなトトロには昔から都市伝説的な話が後 …
-
-
未来から来た男・ジョンタイター Ⅰ
2000年11月2日、アメリカでウェブ上の掲示板に一人の男が未来から来たと自称す …
-
-
童話・浦島太郎の恐ろしい話
日本昔話や童話として日本では知らない人はいないくらい有名な浦島太郎。 昔話は伝説 …
-
-
今なお謎の多きブラックホール
ブラックホール 謎の多い宇宙の中でもブラックホールは特に謎が多く、また通常では理 …
- PREV
- 平清盛にまつわる謎
- NEXT
- 100年間腐らない不思議な水の謎・100年水




