あなたの好奇心を擽る世界ミステリー集

あなたの好奇心を擽るミステリー集

ロシアの怪僧ラスプーチン

      2015/05/03

1900年ごろ、当時帝政末期のロシアに一人の祈祷僧ラスプーチンがいた。

彼は自らを祈祷によって様々な病の治療ができる力を持つとし、生神女マリアの啓示を受けたと自称した。

当時から様々な噂がささやかれていたラスプーチンだったが、その名を世に轟かせるきっかけとなったのは1905年、時のロシア皇帝ニコライ2世に謁見し、血友病患者であったアレクセイ皇太子の治療であった。

ラスプーチンは祈祷をささげるとアレクセイ皇太子の症状はたちまちよくなり、病が治ったといわれている。

この後、ラスプーチンはこの出来事をきっかけに宮廷内で権勢をふるうようになるが、その一方で彼はその不思議な力や風貌から怪僧、怪物などと言って人々におそれられた。

スポンサーリンク

1916年、皇帝の姻戚ユスポフ公と、皇帝の従兄弟ドミトリー大公は宮廷内での晩餐の際、ラスプーチンは食事に青酸カリを盛られる。

しかし、彼は何事もなく食事を平らげ、その後も平然としていたという。

これを奇怪に思われ食後にいつものように祈りを捧げていたラスプーチンは背後から燭台で頭部を何回も殴打され、さらに、それでも致命傷を負わないラスプーチンの頭部に銃弾が4発打ち込まれ絨毯で巻かれ近くのネヴァ川まで引きずられた。

事件当初、冬のネヴァ川の水面は氷ついており、そこに穴があけられ絨毯にくるまれたラスプーチンは川へと投げ込まれた。

数日後ラスプーチンの遺体が発見されたが、司法解剖の結果、肺に水などが入っていたことから彼の死因は窒息死であると断定された。

つまり、頭を何度も殴打され、頭に銃弾を4発も受けていながら川に投げ込まれた時点で彼はまだ生きていたのである。

彼は死の直前、予言とも言える次のようなことを皇帝に告げていた。

『私は殺されます。その暇乞いに参りました。私を殺す者が農民であれば、ロシアは安泰でしょう。もし、私を殺す者の中に陛下のご一族がおられれば、陛下とご家族は悲惨な最期を遂げる事となりましょう。そしてロシアは長きにわたって多くの血が流されるでしょう』

この言葉通りに数年後、ロマノフ朝は崩壊することになる。

スポンサーリンク

 - ミステリー一覧, 世界の不思議な現象・事件

  関連記事

no image
平清盛にまつわる謎

平清盛と言えば、武家として史上初の太政大臣に任ぜられ政治の実権を握った人物である …

no image
古代核戦争説

一般的に人類の文明はメソポタミア、インダス、黄河、エジプト文明の四大文明に起源を …

no image
多くの議論を呼ぶナポレオンの死の謎

誰もが知っているナポレオン・ボナパルトであるが、その死には謎が多い。 ナポレオン …

レインメーカー

今から100年以上も前に人工的に雨を降らせる技術を持つ男が存在した。 名をチャー …

no image
魔の三角地帯『バミューダトライアングルの謎』

『魔の三角地帯』通称バミューダトライアングルを聞いたことはあるだろうか? これは …

治癒してしまう奇跡!?ルルドの泉

フランスとスペインの国境、ピレネー山脈の麓にあるルルドという小さな町に数々の難病 …

no image
恐怖の病・ウェンディゴ症候群

アメリカ北部などのネイティブアメリカン、インディアンの間で古くから言い伝えられる …

風船で旅に出た日本人

人間は古来から鳥のように飛べることを願っていたとされるが、その夢をかなえるべく風 …

no image
パラレルワールド

今から50年以上昔、フランスである奇妙な事件が起こった。 赤ん坊の子守りをしてい …

no image
航海史史上最大の謎とされるメアリーセレスト号事件

メアリーセレスト号はスペンサー島のノバスコシアで建造された二本マストの帆船である …