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【マレーシア航空機失踪】日本近海にあるドラゴントライアングルの真相

   

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マレーシア航空370便が行方不明になってから、早3年半が経過した。その行方を巡っては様々な憶測が飛び交ったが、最終的にはインド洋に墜落したとされている。しかし未だに機体の殆どは見つからず、原因も墜落地点も特定されていない。

そんな中で、ペラ州の前州首相がTwitterで発言した「新しいバミューダトライアングルだ」という発言が非難されたことを記憶している諸兄も多いことだろう。確かに何の痕跡も残さずに航空機が消失する様はバミューダトライアングルを思わせる。知名度も抜群であり、不謹慎であることを除けば適切な表現ともいえる。

ところで、この日本にもバミューダトライアングルと並び称される魔の海域があることをご存知だろうか。それが、ドラゴントライアングルである。

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恐怖のドラゴントライアングル

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ドラゴントライアングルは、超常現象研究家のチャールズ・バーリッツらが提唱した非常に危険な海域で、主に日本よりも海外で噂されることが多い。必然日本での知名度は低いのだが、海外では大変な知名度を誇る。それはかのニューヨーク・タイムスで「魔の海」として報道されたことからも明らかであろう。

具体的な場所としては、千葉県野島崎と小笠原諸島の西之島新島、グアムを結んだ三角形の海域になる。三角形と言っても極めて細長いのだが、この範囲内で失踪した、或いは失踪したと思われる船舶、航空機は枚挙に暇がない。

最も有名なのは、1952年に発生した第五海洋丸の行方不明事件であろう。海が荒れていたわけでもないのに、天下の海上保安庁の船舶が突如消息を絶ったのである。この事件では、海上保安庁の測量船である『第五海洋丸』に乗船していた乗組員31人全員が殉職した。

また、1970年に発生した『かりふぉるにあ丸』に連なる連鎖事故もこの海域内で発生した。まず、かりふぉるにあ丸がこの海域で航行不能となり沈没した。多くの報道陣がこの魔の海域に押し寄せた。その結果、なんと今度は報道用にチャーターされた航空機が行方不明になってしまったのである。

これら以外にも1963年の洞南丸、1969年のぼりばあ丸など様々な船舶・航空機が行方不明になっている。

だが、これだけの行方不明を生み出しているドラゴントライアングルが、なぜ日本国内で知られていないのだろうか。

ドラゴントライアングルの真実?

実は、ドラゴントライアングル内部で起こったとされている事故はほとんどその原因が解明されているのである。

例えば、先に挙げた第五海洋丸の事件。実はこの船は海底火山の噴火を観測している途中だった。そう、彼らはただ噴火に巻き込まれただけだったのだ。

具体的には、伊豆南部にある明神礁という海底火山の噴火に巻き込まれたものとみられている。(ただし、この近くに存在する高根礁というう海底火山の噴火に巻き込まれたという説もあり)もちろん遺留品も発見されており、原因不明ではない。

かりふぉるにあ丸の事件は、まず高波を受けて2度受けて航行不能となり、SOS信号も発信している。乗員もほとんどが救助されており、謎の行方不明ではない。

事故を取材して行方不明になったチャーター機も、飛行計画が杜撰なものだったために燃料切れを発生させたということが明らかになっており、水上不時着の目撃者もいる。そもそも野島崎の「東」320kmで発生した事故であり、ドラゴントライアングル内部の事故ではない。

そのほか原因が不明な事故も、多くがドラゴントライアングル外部での事故であるか、そもそも発生していたかどうかも明らかではない。バーリッツは日本海軍の船舶も犠牲になったというが、その証拠もない。さらに言えばドラゴントライアングルという名称すらバーリッツが勝手に名付けたもので、「東洋だからドラゴン」という安直な理由で決められたものだ。

では、ドラゴントライアングルはただのでっちあげなのだろうか。

やはり残るドラゴントライアングルの謎

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実は、ドラゴントライアングルの謎はすべて解き明かされたわけではない。先ほど「ほとんど」と書いたのはその為である。

原因が不明な事故の中でも特に有名なのは、やはり1979年に発生したヴァリグ・ブラジル航空967便の事故だろう。数多くの美術品を含む貨物を満載にした大型ジェット機が消息を絶った事故。それにも関わらず救難信号・フライトレコーダーやボイスレコーダーの信号・遺留品のいずれも発見されなかったため、事故原因について当時様々な議論が巻き起こっていた。一部ではロシアによる陰謀論まで囁かれていたが、実はこの事故、発生したと思われる場所がちょうどドラゴントライアングルの内部なのだ。

また、2008年に発生したイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故。これも実はドラゴントライアングル内部で発生している。まだ記憶に新しいこの衝突事故は、ニュースや新聞などでも大々的に報道された。これも実はドラゴントライアングルの内部で発生している。

事故調査によって報告書にまとめられた事故原因は「自衛隊員と漁師の監視不足」である。だが、熟練の自衛隊員と海の男が果たして同時に、しかも偶然お互いを見逃すだろうか。ましてや、片方はレーダー及び、情報処理能力が極めて高いイージス艦である。この事故は本当にただの事故なのか?

もう一つの魔の海域とドラゴントライアングル

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実はかつて、日本にはまた別の魔の海域があった。

先ほど挙げた『かりふぉるにあ丸』の事故。その現場である野島崎の東の海域が正にそう呼ばれていたのだ。最高で1週間に5件の海難事故を起こしたこの海域は、徹底した調査により数万回に一回という確率で20mに届こうかという高波を発生させることが明らかになったのである。気象庁はこれに対応したシステムを構築し、現在ではこの海域において海難事故はほとんどない。

果たしてドラゴントライアングルにこのような謎が残っていないと誰が言いきれるだろう。この海域で発生した事故は、火山観測を行っていたのにその火山に巻き込まれる、双方の監視不足など明らかに注意力不足が原因のものが多い。

この海域に、人間の注意力を失わせる「何か」があるとしても何の不思議もない。ただ、世界で噂されているようなミステリーや都市伝説などというものとは少し違い、このドラゴントライアングルは何かの自然現象によって引き起こされる物理的な原因が事故に大きく影響していると考えられる。

しかし、そうはいっても、その真実が明らかになるまで、この海域はやはり恐るべき「ドラゴントライアングル」なのである。

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