名古屋妊婦切り裂き殺人事件
2016/09/24
1988年3月18日、名古屋市中川区にあるマンションである猟奇事件が発生した。
当時31歳の男性が帰宅すると、そこには無残に体を切り裂かれ、首には絞殺の跡が残る妻(当時27歳)の遺体が横たわっていた。
妻は出産予定日を過ぎた臨月であったが、遺体のお腹から赤ん坊は取り出され、へその緒が付いたまま遺体の足元で泣いていた。
犯人の目的が判然としないこの猟奇事件は2003年に公訴時効が成立し、未解決問題となった。
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犯人像が見えない猟奇的かつ残忍な犯行
名古屋市中川区富田町に住む男性は1988年3月18日午後6時50分頃、仕事先から自宅に電話を掛けた。
自宅にはこの男性の妻がおり、彼女は臨月を迎えた妊婦であった。
妊娠予定日が13日であることからいつ生まれてもおかしくない妊婦の妻の体を気遣って、仕事先から定期的に電話をかけていたようだ。
この時も妻の体を気遣い電話を掛けたのだが、出ない。
電話に出ないことに心配に思った夫は家に帰ることにした。
午後7時40分頃に家に帰宅すると鍵が開いていることを不審に思いつつも家の中に入った。(鍵は締めておくのが日課であったため)
家に入ると中は真っ暗で、妻がいる気配もなかった。
しかしかすかに赤ん坊の鳴き声らしきものが聞こえる。
不思議に思いつつも自分の部屋に行き着替えを済ませてから居間に入ると、そこには青いマタニティドレスを身に着け、首にはコタツのコードが巻きつけられ、力なく横たわっている妻の姿があった。
足元には赤ん坊がへその緒をつけたまま産み落とされ、泣いていた。
そしてこの事件が猟奇的といわれる理由は、その遺体の状態にあった。
横たわる母体の腹部には胸部から下腹部にかけて、おおよそ35センチにも及んで切り裂かれていた。
そして、なんとこの腹部には赤ん坊が取り出された代わりに電話機とキャラクター付きの車のキーが詰め込まれていたのだ。
家からは財布が盗まれていたが、強盗目的の犯行にしては必要以上の犯行であること。
また、遺体から赤ん坊を取り上げ、なおかつ電話機を詰め込むという目的のわからない不可思議な犯行は当時のメディアを賑わせた。
そして迷宮入りへ・・・
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この残虐かつ猟奇的な事件を引き起こした犯人はいったい誰なのか。
赤ん坊を生きたまま取り上げていたこと、へその緒の切り方などから初めは医療関係者という犯人像が浮かび上がったが、遺体の腹部の切り傷を調べてみると通常の帝王切開などではありえない縦に切り裂かれていたこと。
さらに、手術などで腹部を切る際には胸部から下腹部に向け、下向きにメスを入れるのに対して遺体の傷は逆の下から上に向かって刃が入れられていたことから、この犯人像はすぐに取り消されることになる。
結果、容疑者として真っ先に目を向けられたのは第一発見者である夫であった。
帰宅後に妻の気配が無く、真っ暗になっていた部屋で不信感を抱きながらも平然と着替えられたこと。
妻を気遣い電話を1日に数回かけていて、体調を心配して仕事から帰宅したにも関わらず、行動が冷静すぎることなどから容疑がかけられた。
また、通夜に集まった報道陣などの前で、妻の霊前に『生前ワインが好きだったので・・・』と言い、ワインを添えるなどという行為もパフォーマンスととらえられるなど、疑いの目はさらに強くなる。
しかし、遺体の司法解剖の結果から割り出された死亡推定時刻の午後3時ごろ、夫はまだ会社におり、犯行は不可能なためすぐに容疑者から外されることになる。
警察の聞き込み調査の結果、事件のあった自宅マンション周辺で不審な男の目撃情報があった。
この男は、午後3時10分から20分の間の10分間に目撃されており、事件があった現場の下の階に住む住人の家のドアノブを何も言わずガチャガチャと回した後にインターフォンを鳴らした。
何も言わずドアノブを回すという行為を不審に思った住人は恐る恐るインターフォンに出ると、『ナカムラさんのところはどこですか?』と尋ねられたという。
この時、この住人は怖くなって『知りません』とだけ言ってすぐにインターフォンを切った。
警察の調べによれば、不審な人物が発した『ナカムラ』という人物は周りにいない名前であったという。
事件に対する捜査難航し、結局2003年に公訴時効を迎え未解決事件となった。
2015年現在もこの事件に対する有力な情報はまだない。
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